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「宮ノ下・小涌谷エリア」ってどんなところ

レトロな箱根と渓谷さんぽ

標高約430mの箱根山の中腹にあり、箱根七湯の一つとして古くから知られる宮ノ下。明治から昭和にかけて多くの外国人客が訪れ、世界のVIPに愛された「富士屋ホテル」を中心に、どこかエキゾチックで懐かしさを感じる歴史あるエリアです。周辺には蛇骨川や早川が流れ、春の桜に夏のホタル、秋には紅葉を愛でながらの渓谷ハイキングも楽しめます。

1.富士屋ホテル前

アジサイの名所として知られる箱根登山鉄道の宮ノ下駅から、徒歩10分ほどのところにある宮ノ下のシンボル「富士屋ホテル」。1878年(明治11年)に日本初の本格リゾートホテルとして誕生し、今では建物の多くが国の登録有形文化財に指定されている箱根を代表するクラシックホテルです。

ホテルの前を走る国道1号線沿いには、5代目店主が店を守り、温泉シチューパンが人気の「渡邊ベーカリー」、お宝が見つかる骨董品店「芝商店」などの歴史ある店が並んでいます。

また、明治、大正期に建てられたレトロでロマンを感じる建物が多く、セピア通りとも名付けられています。

富士屋ホテルと同時期の1878年(明治11年)に創業された「嶋写真館」は、国内でも十指に入る老舗写真館。全て手作業による昔ながらの製法で仕上げられる、セピア調の記念写真がオーダーできる写真館です。

写真館の横からは、温泉を見守るように立ち、宮ノ下という地名の由来にもなったとされる熊野神社につながる石段が始まっています。

2.蛇骨川と堂ヶ島渓谷遊歩道

宮の下交差点から、国道138号線沿いに蛇骨川にかかる八千代橋を渡ります。

すぐに「堂ヶ島渓谷遊歩道」を指す小さな看板が現れます。ここを下りれば"千仞(せんじん)”の谷を体感できる、早川渓谷沿いに木賀温泉まで続く、1.5kmほどの遊歩道に出ます。

渓谷から立ち上るマイナスイオンに包まれた道。緑と川のせせらぎに癒やされます。

富士屋ホテルを定宿としていた、英国人のチェンバレンが好んで歩いたことから「チェンバレンの散歩道」とも呼ばれています。1時間ほどで歩けるハイキングコースですが、シダやコケむした石などで滑りやすく、途中には吊り橋や急坂もあるので、歩きやすい服装で出かけましょう。

3.太閤石風呂

八千代橋を渡らずに、国道138号線から蛇骨川沿いに脇道を進んだところに、1590年(天正18年)に豊臣秀吉が小田原攻めをした時に、将兵たちが疲れを癒やしたと云われる史跡「太閤石風呂」があります。

「太閤石風呂」への道沿いの街灯には、豊臣秀吉の馬印「千成びょうたん」に由来するひょうたんの絵が描かれています。

渓谷には下りることができないので、ここの歩道からのぞきこみます。

下を流れる蛇骨川。画面左奥に見える紙垂(しで)で祀られている場所が「太閤石風呂」です。

十数年前までは温泉が湧き出て、湯けむりが上がっていたそうですが、現在は涸れてしまい史跡として残っています。

太閤石風呂からすぐの場所を流れ落ちる滝は「太閤の滝」と呼ばれています。

4.箱根小涌園ユネッサン

宮ノ下エリアから車で約5分、箱根登山バス「小涌園」バス停からスグの「箱根小涌園ユネッサン」。

水着で遊べる「ユネッサン」エリアは、屋内外にワイン風呂やコーヒー風呂などをはじめとした多彩なお風呂を10種以上備えた、温泉づくしのテーマパークです。

和情緒あふれる内湯や庭園露天風呂のある温泉エリアの「森の湯」。こちらは裸での温泉入浴をゆっくり楽しめるエリアとなります。貸切風呂もあるので、ご家族やカップルでも気兼ねなくご利用いただけます。

園内には、1918年(大正7年)に藤田平太郎男爵の別館として建てられ、現在はそば店となっている「蕎麦貴賓館」があります。「国登録有形文化財建造物」に指定されている建物を、大正ロマンを感じる広い庭園を散策しながら眺めることができます。
庭園入り口には箱根七福神のひとつ「福禄寿御堂」があり福禄寿をお祀りしています。

箱根小涌園ユネッサン

5.岡田美術館と開化亭

箱根小涌園ユネッサンの隣にあるのは、全5階、箱根最大級の約5,000平方メートルの屋内展示面積を持つ「岡田美術館」。館内には日本を中心とした東アジアの古代から現代までの美術品約450点が展示されています。

敷地内には100%源泉かけ流しの足湯カフェがあり、俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を元に、現代の日本画家・福井江太郎氏がすべて手書きで描いた大壁画「風・刻(かぜ・とき)」を眺めながら、のんびり足湯に浸かることができます。

明治時代にこの敷地内にあった外国人向けホテルの名前が付けられた「開化亭」は、昭和初期の日本家屋を改装した飲食施設です。

趣ある古いガラス戸の向こうには、山の斜面を利用した庭の木立と鯉の回遊する池があります。山の斜面からは小さな滝が池に流れこんでいます。

▲海老天うどん(手前)、キノコうどん(奥)

池に落ちる滝の音を聞きながら、静かな店内でうどんや甘味などをゆっくりいただけます。

岡田美術館

6.千条(ちすじ)の滝

岡田美術館からゆっくり歩いて15分ほどのところに、幾すじもの水の流れが苔に包まれた岩肌を落ちていく「千条(ちすじ)の滝」があります。高さは約3m、幅が約20mというコンパクトな滝ですが、小涌園からはアプローチしやすい場所にあり、滝の前にはベンチも設置されており、のんびりくつろげる絶好の森林浴スポットです。
※千条の滝の水は飲用不可。汲むこともNGです。

蛇骨川上流にある千条の滝は紅葉スポットとしても人気。夏にはホタルも飛び交う場所です。

7.富士屋ホテルラウンジでアフタヌーンティー

千条の滝から宮ノ下方面へ向かうハイキングコースを30分ほど歩けば、富士屋ホテルに到着します。ホテルのラウンジでは軽食が楽しめますので、ハイキングの後のひと休みなどに最適です。

国の登録有形文化財指定を受け、建物施設の安全性能を向上するため約2年間の改修工事を経て、142年めの創業記念日の2020年7月15日にリニューアルオープンした富士屋ホテル。
本館の1階には、昭和52年(1977年)のフロント移動時に姿を消したオーシャンビューパーラーを復刻したラウンジがあります。古きよき時代にタイムスリップしたかのようなクラシカルで重厚な雰囲気の中、人気のアップルパイをはじめとしたスイーツや軽食などが楽しめます。

赤い絨毯が敷かれた廊下で区切られた向こう側には、御簾のようなシェードがアクセントの窓越しに、庭園を眺められる部屋もあります。

15種類のスイーツやオードブルが載った、人気の「アフタヌーンティーセット」。嬉しいことにお茶はおかわり自由、シェアもOKです。

かつてマジシャンを呼んで手品が行われていたことから「マジックルーム」と呼ばれるようになったホテルのロビー。開業当時はロビーではなく6つの客室だったそうですが、ホテルの規模が大きくなり広い待合所が必要となったため、ロビーへと改装されたとのこと。中央には当時使われていた暖炉が、そのまま残されています。

富士屋ホテル・ラウンジ


歴史と伝統を感じる建物が多い宮ノ下・小涌谷エリア。

古くから外国人客が多いエリアでもあり、ホテルから隠れ家旅館まで、
様々なタイプの宿があります。

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