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【箱根山にかける夢―外来のホテル・旅館主たち―】

 江戸時代からの箱根七湯の伝統を受け継ぎ、新しい時代に対応していった湯宿主たちによってのみ、箱根温泉が七湯から十二湯へとその裾を拡げ、質的にもいわゆる江戸の湯治場から近代的な温泉地へと発展していったわけではない。
 明治時代箱根山に夢をかけ、温泉地開発に生涯をかけた一連の外来資本家の努力にも注目すべきであろう。それらの人々とは本書の他の記述にもしばしば登場する宮之下富士屋ホテルの創立者山口仙之助、底倉蔦屋旅館の沢田武治、塔之沢福住楼の沢村高俊、小涌谷の開発者榎本猪三郎・恭三父子などである。これらの人々の足跡を追うことによってこれら外来の資本家たちが箱根温泉と、どのように係わりを持ち、その発展に寄与していったかを探ってみたい。

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