箱根温泉 箱ぴた > 箱ペディア > 【宮城野温泉】

【宮城野温泉】

 明星ヶ岳の山すそ(標高四八〇メートル)から、明神ヶ岳の山腹(標高六〇〇メートル)にかけて寮・保養所が多数建てられている。温泉街の形成はない。小田原駅から湖尻・桃源台行きバスで四〇分宮城野橋又は明神平下車。
 宮城野という地名は風土記によると、村内に萩の自生が多く気候風土が奥州の宮城に似ているためにつけられたという。
 木賀や強羅からの引湯で寮・保養所が建ち始めたのは昭和三十三年ごろからである。昭和四十年、明神平で深さ五八五メートルの温泉ボーリングが成功し、湯本温泉の泉質に似た基盤岩類の温泉が水中ポンプを用いて揚湯された。今では、源泉が三本に増え明神平は温泉付別荘地として分譲されている。泉質はアルカリ性単純温泉、ナトリウム・カルシウム―塩化物・硫酸塩泉。
 明神ヶ岳、明星ヶ岳への登山口。碓氷峠は最古の箱根越官道のなごりで、日本武尊(やまとたけるのみこと)の吾儒者郁(あずまはや)の碑がたっている。早川左岸の桜並木の手入はゆき届き、鱒つりの人々でにぎわう。箱根町立宮城野温泉会館、宮城野国際マス釣場がある。
 年中行事は国選択指定無形民俗文化財の宮城野諏訪神社湯立獅子舞(七月十五日)、宮城野夏まつり(八月十四日~十六日)、明星ヶ岳の大文字焼は八月十六日。旅館四軒。

カテゴリー: 1.十九湯めぐり   パーマリンク